ダイコン栽培 石灰
ダイコンを栽培する時、土作りはとても重要な作業です
この土作りの時に、石灰(苦土石灰など)を必ず加えるという方も多いでしょう。
ダイコン栽培では、石灰はどのような働きがあるのでしょうか。
[ダイコン栽培 石灰]
■石灰と酸度調整
ダイコンに限らず、他の野菜を育てる時にも、土作りは欠かせない作業です。
この土作りの際に、苦土石灰などの石灰類を混ぜることも多いです。
土作りの時に石灰を混ぜるのは、土の酸度を調整する目的であることが多いです。
石灰にも種類がありますが、苦土石灰であれば、
マグネシウムやカルシウムのような微量要素を補うといった役割もあります。
日本では酸性土壌が多いといわれています。
これは、土に含まれるアルカリ性の物質が雨によって流され、
酸性に傾くことに原因があります。
日本は雨が多い国です。
雨が多ければ、土に含まれる成分が流され、土が酸性になるという考え方です。
放っておいても酸性に傾きやすいということで、
栽培前の土作りの時には、苦土石灰を必ず混ぜるよう指示していることも多いです。
ところが、実際には地域や環境によって、土の酸度は大きく違ってきます。
畑として利用している場所で、雨も日もよく当たる場所であったとしても、
もともとの土質や周りの環境によって、酸度が違ってくる可能性は大いにあります。
■ダイコン栽培に向く酸度
植物によって、生育しやすい土の酸度は異なります。
ダイコンの場合は、5.0~7.0くらいの弱酸性~中性の土を好むといわれています。
どちらかというとアルカリ性に傾いた土では、
微量要素を欠乏する可能性も高くなり、うまく育たないことも増えてきます。
極端に酸性に傾いている場合を除いては、
石灰を無理に混ぜなくても良いということでもあります。
むしろ中性に近い状態で石灰を混ぜれば、アルカリ性に傾いてしまい、
生育に影響する可能性も出てきます。
ダイコンの前作の土作りの段階で、中性に近いように酸度調整をした場所では、
それほど強い酸性になっていることも少ないので、
そのままダイコンを栽培しても問題ないことも多いです。
シンワ測定 土壌酸度計 2000~3000円台 C)シンワ測定
■好みの酸度に調整する
ダイコンが育ちやすい酸度にするためには、やはり酸度調整は必要です。
けれど、現在どれくらいの酸度になっているかを知らなければ、
調整のしようがありません。
土の酸度を知るためには、酸度を計測する道具が必要となります。
薬局やホームセンターなどで販売している、
紙タイプのものなら、安価で入手しやすいです。
試薬は計測が面倒という場合は、少し値段が張りますが、土壌酸度計がお勧めです。
精度の高いものになればなるほど、値段は高くなりますが、
1500円~3000円くらいのものであれば、家庭菜園なら十分使えます。
このような道具を使い、土の酸度が実際にどれくらいなのかをチェックします。
予想通りの場合もあれば、想定外の結果になることもあるでしょう。
長年、作物がうまく育たないと感じていた場所は、
実は思っていた酸度ではないかもしれませんので測ってみましょう。
■参考
・ダイコン 地植えの栽培
・ダイコン プランターの栽培
・ダイコン 袋栽培