ダイコン 肥料のやりすぎ
ダイコンの太さに比べ葉が茂っているのは、肥料過多の可能性があります
ダイコンが育つためには、肥料も必要です。
肥料不足になると、根の生育が悪くなったり、肥大しにくくなることがあります。
せっかく大切に育てたのに、いざ収穫してみると、
ひょろひょろのダイコンに育っていた、という失敗談もよく聞きます。
けれど、肥料は与えれば与えるほど良い、というわけではありません。
むしろダイコンは、野菜の中ではそれほど肥料を多く必要としません。
そんなダイコンに大量の肥料を与えると、色々な不調が起こります。
ダイコン栽培中、肥料のやりすぎによって起こる症状とは、
どのようなものがあるのでしょうか。
[ダイコン 肥料のやりすぎ]
■肥料のやりすぎで起こる症状
ダイコンは、もともとあまり多肥にしなくても育つ野菜です。
ダイコン自身の吸肥力が強いため、少量の肥料でも、十分に育つことができるのです。
ところが、肥料を与えれば与えるほど、
長く太いダイコンが収穫できると勘違いされることがあります。
肥料のやりすぎは、ダイコンを生長させるどころか、不調を招きます。
肥料のやりすぎで起こる症状の中には、
一見すると肥料過多に見えないものもあります。
栽培中にダイコンの不調や異常が出たり、
収穫したダイコンに異変がある場合は、よく観察して原因を特定しましょう。
このように美しいダイコンを収穫したいですね
・根の割れ
肥料が多すぎると、根が割れるという症状が出やすくなります。
収穫した時、根が肥っているには肥っているけれど、表面が割れていることがあります。
これは、ダイコンが肥大する時に肥料が効きすぎているために、
肥大するスピードが早すぎるために起こります。
肥料は水分を含むことによって、効果を出します。
そのため、多肥プラス過湿によっても、根が割れるという症状が起こりやすくなります。
・地上部の過繁茂
肥料の中でも、特にチッソが多い状態になると、地上部の葉が過繁茂になります。
地上部が大きく育つこと自体は、悪いことではありません。
けれど、多肥によって地上部が大きく育っていると、
肝心の根が肥らず、細いまま収穫となるケースが多いのです。
また、チッソ過多になると、病害虫の発生も増えるので、良いことはありません。
股根は、土中の障害物や肥料の塊が原因です
・股根
ダイコン栽培で起こる失敗の代表といえば、股根です。
本来、1本の太い根がスラリと伸びますが、
何らかの障害物に根が当たることによって、根が複数に割れてしまいます。
股根の原因の多くは、土中の石などの障害物に根が当たったことですが、
実は肥料が原因で起こることもあるのです。
根の生育先に肥料の塊があると、そこで根傷みが起こります。
その後、根がなんとか修復したとしても、元のようにまっすぐ一本とはならず、
複数に割れて再成長します。
元肥を入れる時、種を播く直下に肥料をまとめて入れると、
股根になりやすいので注意しましょう。
・食味の悪化
肥料が多い状態で育てたダイコンは、股根で見た目が悪くなったり、
根が肥らないといった生育不良以外に、食味の悪化が見られる場合が多いです。
肥料が多い状態で育つことによって、繊維が硬くなり、
本来の歯切れの良い食感や、みずみずしさが失われます。
さらに、苦みやえぐみが出やすくなるため、生でも加熱調理しても、
ダイコンらしいおいしさを楽しむことができなくなります。
■参考
・ダイコン 地植えの栽培
・ダイコン プランターの栽培
・ダイコン 袋栽培
・ダイコンの収穫時期
・ダイコンの害虫
・ダイコン 太くならない理由は?