ダイコン栽培 腐る
ダイコン栽培、元気でおいしいダイコンを収穫したいですのですが
ダイコンを育てている時、収穫した時、
なぜか腐ったような症状が出ていることがあります。
ダイコン栽培での腐る症状は、なぜ起こるのでしょうか。
また、防除策はあるのでしょうか。
[ダイコン栽培 腐る]
■ダイコンが腐る原因
ダイコンを育てている時に腐ってしまう原因には、
どのようなものがあるのでしょうか。
・排水不良
ダイコンが育つ時には、必ず水分が必要となります。
とはいえ、常に土が湿っているような、水はけの悪い土では、
ダイコンが土の中で腐ってしまいます。
植物を育てる時、常に湿気ているような水はけの悪い土では、
根腐れという症状が起きます。
ダイコンは根の部分を食べる野菜で、地下に食べる部分が伸びます。
そのため、排水の悪い湿気た土だと、
根腐れを起こしてダイコン自体が腐ってしまうのです。
・病気
ダイコンがかかりやすい病気の中に、
腐ったような症状がでるものがいくつかあります。
代表的なのが、軟腐病です。
葉や根の部分が腐ったように柔らかくなり、悪臭をはなつようになります。
これと似たような症状を出すのが、黒腐病です。
軟腐病と症状は似ていますが、悪臭がしない点で区別することができます。
根くびれ病という病気もあり、
名前の通り根の部分が変色してくびれる症状が出ます。
・ホウ素欠乏
ダイコンを育てる時、ホウ素が足りていない状態が続くと、
ホウ素が欠乏して根の内部が黒く変色し、
腐ったような症状が出る場合があります。
ホウ素自体は微量要素と呼ばれ、
窒素やリン酸、カリほどたくさん必要な養分ではありません。
けれど、ほとんど土に含まれない場合や、
土の酸性が強く、吸収しにくい状態が続くと、生理障害の症状が出てきます。
・アルカリ土壌
ホウ素欠乏とは反対に、土がアルカリ性に傾いていると、
根の内部が黒っぽく変色していきます。
これも生理障害のようなものですが、アルカリ性に傾くことにより、
特定の菌が入り込みバーティシリウム黒点病という病気に感染します。
水はけの良い土で栽培すると、もっと綺麗なダイコンになります
■ダイコンが腐るのを防ぐ方法
ダイコンに腐ったような症状が出てしまうと、どうしても食べることができず、
結果としてほとんど収穫できないということにもなりかねません。
大きく育ったダイコンを収穫し、おいしく食べるためにも、
予防策を実践しておくのがお勧めです。
・土の状態を改良する
ダイコンは野菜の中でも育てやすい部類に入りますが、
ちょっとしたことで失敗することも多い野菜です。
ダイコン栽培では、水やりや追肥などの基本管理も大事ですが、
最も大切なのは土の状態をダイコン向きに整えておくことです。
土の中に小さな塊や石があると、そこでダイコンは股根になってしまいます。
そのため、栽培前には必ずよく土を耕し、石は取り除いて、
塊になっている土や有機物は崩しておくようにします。
これと同じように、土の酸度を調整し、排水の良い状態にします。
ダイコン栽培に使う土は、アルカリ性や酸性に大きく傾いていると、
生理障害や病気に感染しやすくなります。
日本は雨が多く、土が酸性に傾きやすいとされています。
なので栽培前の土作りの段階では、酸性を弱めるために苦土石灰などを加え、
中和させるようにと指示している場合が多いです。
ところが、栽培する場所の環境によっては、
アルカリ性に傾いている可能性もあります。
酸度がどれくらいか分からない時は、やはり計測してみるのが一番です。
薬局やホームセンターなどで販売されている、酸度計を使うと便利です。
また、ダイコンは水はけの良い土を好みます。
排水不良が起こると、根腐れや病気感染のリスクが高くなります。
土は水はけが良くなるように改良し、
それでも不安な場合は、高畝にして育てるのがお勧めです。
・連作を避ける
ダイコンは連作障害が出にくい野菜とされています。
ダイコンのみを連作する場合は良いのですが、
ダイコン以外のアブラナ科の植物を連作するのは危険です。
連作すると、特定の菌が増殖し、病気にかかりやすくなるので注意してください。
■参考
・ダイコン 地植えの栽培
・ダイコン プランターの栽培
・ダイコン 袋栽培