ダイコン栽培 連作
ダイコンの地植えでは、連作は2~3年に抑えます。
容器栽培の場合は、毎年、用土を換えるのが安心です。
では、連作障害はなぜ起こるのでしょう。
連作障害を起こさない方法はあるのでしょうか?
[ダイコン栽培 連作]
■ダイコンの連作障害は?
ダイコンはアブラナ科の植物です。
ダイコンはどちらかというと連作障害を起こしにくい野菜です。
しかし、長年同じ場所でダイコンを育て続けると、
やはり連作障害が出てきます。
ダイコンは2~3年は同じ場所で育てていても大丈夫です。
それ以降は栽培する場所を変えるか、
数年はアブラナ科以外の植物を育てる必要があります。
ダイコンを連作すると甘みが増すという説がありますが、
現在、連作の「障害」と「甘み」と、
どちらが勝るかがわからない状況です。
*容器栽培で、用土を換えずに何年もいろいろな植物を育てていると、
連作障害ではなく栄養障害になるので養分と空気のある用土に換えるようにします。
プロの畑では、連作障害対策をしています
■連作障害が起こる理由
連作障害は、同じ植物を育て続けることによって、
土壌のサイクルが狂うためにおこるといわれています。
・病害虫が発生しやすくなる
連作障害によってネコブセンチュウなどの害虫や病気が発生しやすくなります。
病気や害虫にも好みの野菜があり、目標の野菜に病原菌や害虫が集まります。
ダイコンを育てたら、ちがう野菜を育てるとその病原菌や害虫は、
その野菜に取り付くことができません。
しかし同じようにダイコンなどアブラナ科の野菜を育てると、
病原菌や害虫に餌を与えるような状態になる訳です。
・土壌の栄養分の不均衡
ダイコンなど野菜はそれぞれ、好みの用土成分があります。
自分が育つのに必要な成分を吸収しながら生長をしていきます。
同じ野菜を続けて育てていると、
特定の成分だけが少なくなるなど、
土壌の成分のバランスが崩れてしまいます。
・自家毒性による障害
ダイコンも、根から自分にとって毒となる成分を分泌しています。
同じ野菜を育てていると、その毒素が土壌に蓄積されます。
■連作障害を起こさない方法
・輪作する
ダイコンの連作障害を避ける最も効果的な方法は、連作を行わないことです。
畑の中でも、育てる野菜の場所をローテーションしていくとよいですね。
ダイコンの前に育てていた野菜の根や葉などの野菜くずを、
ていねいに取り除くと病気の予防になります。
・土の消毒を行う
畑や用土の消毒は、ダイコン栽培にも重要とされています。
土を深く耕して天地返しを行い、黒いビニールをかけて地温を上げると、
土壌の細菌を熱によって殺すことができます。
また、冬に水をかけて土を凍らし、細菌を殺す方法もあります。
さらにD-Dなど土壌消毒剤は、説明書をよく読んで、
ガス抜きや地温を確認して使用するようにします。
マリーゴールドは、コンパニオンプランツとしても人気です
・コンパニオンプランを利用する
ダイコンのコンパニオンプランツには、熱い視線が注がれています。
マリーゴールドはネコブセンチュウの発生を予防してくれます。
畑の周りに植えたり、株の間に植えると効果的です。
そして、エンバク(ヘイオーツ、ニューオーツ)、ソルゴー、コブトリソウ、
スーダングラスなどもセンチュウ、根こぶ病に効果的です。
・有機肥料を施す
ダイコンはもちろん、ほかの野菜類も、
有機肥料を施し、微生物の活動を活発にさせることが、
連作障害を防ぐ根本的な方法となっています。
連作障害は、自然のバランスとは違うタイミングで肥料を施したり、
農薬を使うことで微生物が死滅して起こるといわれています。
有機肥料を施してよく耕した後、すぐに野菜を植えるのも良くありません。
肥料を施したあとは、それを分解する為に微生物が働きはじめます。
自然の力と共存しながらダイコンを栽培!
微生物が働きはじめるのを邪魔しないように野菜を育てるようにします。
畑の準備は、植え付け前に時間をかけて行うと野菜の元気も増します。
施肥が多すぎると、土壌のバランスを乱してしまいます。
堆肥は有機成分の塾生したものを選び、適切な量を与えるのが良いです。