中長聖護院
中長聖護院
中長聖護院(ちゅうながしょうごいん)は、
京野菜で有名な聖護院大根から作られたダイコンの品種です。
一般的によく見かけるダイコンとは違った姿をした
中長聖護院の特徴と栽培のポイントをまとめました。
[中長聖護院]
・少し長めの聖護院
聖護院大根といえば、カブのような丸い形をしているのが特徴です。
一見するとカブと見間違うような姿をしていますが、聖護院大根はとても大きく、
生長すると3kg~5kgほどになるといいます。
中長聖護院の場合は、根の形が聖護院大根ほど丸くなりません。
やや長い形をしているのが特徴で、同じ聖護院系の水月聖護院とよく似ています。
水月聖護院に比べると、根がやや短く、根の下部がやや膨らんだ下膨れになります。
形はぷっくりとしていますが、本家の聖護院大根に比べると、
生長しても2.5kgほどにしかならないので、少し小ぶりです。
表皮は白ですが、肩が緑色になる青首タイプです。
根が短いため、根の全長の1/2~1/3ほどが緑色になります。
表皮の白が美しく、そこに明るい緑が入るため、色鮮やかな印象です。
中の肉色は白色です。
聖護院ダイコン
・冬の煮物に大活躍
聖護院系のダイコンは、どれも肉質が緻密で、甘みがあって食味が抜群です。
中長聖護院も、肉質が緻密なため、煮物にするとその魅力を発揮します。
よく締まっているにも関わらず、繊維が柔らかく煮あがりが早いです。
なのに煮崩れしにくい性質を持っているので、面倒な面取りをしなくても、
キレイに仕上げることができます。
味の染み込みも良いので、おでんやふろふきダイコンなど、
煮汁の味がじんわりと染み込むような料理に向きます。
冬の間は、煮物や鍋物が多くなる季節です。
煮炊きに向いた中長聖護院は、冬にこそ活躍できるダイコンなのです。
・早播きを避けてじっくり育てる
中長聖護院は、種まきから収穫までに65日ほどかかります。
冬に収穫する秋まき栽培の作型にぴったりの品種ですが、早くに種を播くと、
根が曲がりやすくなるので注意します。
また、高温は苦手なため、病害虫の被害を受けやすくなるので、
種まきの適期を守りましょう。
寒冷地、中間地、暖地によって、種まきの適期が変わります。
栽培する地域に合わせて、種まきの時期を逃さないよう、チェックしておきましょう。
本家の聖護院は、丸い形をしています
■特徴
・聖護院大根と同じ丸ダイコンの品種ですが、聖護院大根よりも根が長くなり、
水月聖護院よりも下膨れの形になります。
・生長すると2.5kgほどになります。
・表皮は白ですが、収穫間近になると地表に肩が露出し、青首となります。
・肉色は白色で、肉質は緻密です。
・よく締まって緻密な肉質のため、煮物にすると煮あがりが早く煮崩れしにくい上に、
味の染み込みも良いです。
・栽培期間は65日ほどです。
■栽培
・基本の育て方は、一般のダイコンと同じです。
・根の直径が大きくなるので、株間は広めにとります。
・秋まき栽培の作型に適した品種で、収穫は冬のうちになります。
・極端な早播きは、病害虫や根曲がりの原因となるので、適期に播くようにします。
■参考
・ダイコン 地植えの栽培
・ダイコン プランターの栽培
・ダイコン 袋栽培
・ダイコンの収穫時期
・ダイコンの害虫
・ダイコン 太くならない理由は?