黒丸大根
黒丸大根
黒丸大根は、日本語の名前がつけられていますが、
実は海外からやってきたダイコンの品種です。
見た目のインパクトがかなり強いので、一度見たら忘れられないでしょう。
根の部分は丸い形をしていて、ダイコンというよりも黒いカブのように見えます。
直径や長さは8cm~10cmほどなので、サイズ感もカブくらいです。
ただ、葉の形はダイコンそのものなので、
この点でダイコンであるということが分かります。
黒丸大根は、名前に「黒」と入っている通り、表皮が真っ黒です。
一般的なダイコンは、白色のものが多いです。
中には、赤や赤紫といった色のものもありますが、黒色のものはまだ珍しいです。
しかも、その黒は非常に濃く、表面がざらざらとしています。
まるで細かい炭を表面にまぶしたようになっていて、とてもユニークです。
表皮はやや硬く、そのままかじると口に残る印象です。
ダイコンおろしや薄くスライスすると、皮が口に残る感覚は減ります。
サラダにすると、肉質と辛味が堪能できます
黒丸大根は皮だけでなく、内側の肉質も硬めです。
辛みダイコンと呼ばれるダイコンと、食感や風味はとてもよく似ています。
実際に食べてみると、爽やかな辛みがあって、料理のアクセントになりそうです。
表皮の色が独特なため、皮ごとダイコンおろしにすると、少々色が悪く見えます。
けれど、おろすことによって、より辛味が引き立ちます。
また、表皮の色を生かすために、スライスをサラダなどに入れるのもお勧めです。
おろした時よりも辛さは減りますが、控えめの辛さが他の食材の邪魔をせず、
むしろ引き立たせてくれます。
辛みダイコンとよく似た食味を持っていますが、
意外と煮物や炒め物にしてもおいしいダイコンです。
ただ、火を通しても皮の硬さが目立つので、
少しもったいないですが、皮を剥いてから料理に使うのがお勧めです。
皮を剥くと、真っ白な肉色が見えるようになります。
火を通すと、辛みがほとんどなくなり、歯ごたえのあるおいしいダイコンに変身します。
ヨーロッパで古くから栽培されている品種のため、育て方は難しくありません。
根も短いので、プランター栽培も可能です。
黒丸大根は秋まきに向いた品種なので、種まきは寒地なら7月~9月、
中間地~暖地なら8月下旬~10月が適期になります。
収穫までかかる日数は60日ほどなので、
収穫したい時期が本格的に寒くなってくる場合は、
トンネルなどの防寒資材を使って栽培すると良いでしょう。
収穫適期に遅れて収穫すると、スが入りやすくなるので、注意が必要です。
もともと貯蔵性の高い品種なので、一度にたくさん収穫して、
冷暗所に保存しながら冬の間楽しむのがお勧めです。
また、2週間おきくらいに種を播き、収穫時期を少しずつずらすことによって、
収穫適期を逃さず黒丸大根を長く楽しむこともできます。
[黒丸大根]
■特徴
・ヨーロッパで古くから栽培されているダイコンです。
・根の長さ、直径ともに8cm~10cmほどの丸型です。
・表皮が真っ黒で、触るとざらざらとした質感です。
・皮は真っ黒ですが、内側の肉色は真っ白で、その対比が美しいです。
・生で食べると辛味が強く、特におろして食べると辛味が引き立ちます。
・皮と肉色のコントラストを生かし、皮ごとスライスしてサラダにしてもおいしいです。
・肉質は硬めで水分が少ないので、辛みダイコンとして薬味に使うこともできます。
・生だと辛味が強いですが、煮物や炒め物などの加熱調理にも向きます。
・煮物などに使う時は、皮が硬く口に残りやすいので、皮を剥くのがお勧めです。
・栽培は容易で、プランター栽培にも向きます。
・秋まき栽培向きの品種で、寒地なら7月~9月、
中間地~暖地なら8月下旬~10月が種まきの適期です。
・播種から収穫までは60日が目安となります。
・貯蔵性が高い品種なので、収穫後も冷暗所に保存しておくと、長期間楽しめます。
■栽培
・基本の育て方は、一般のダイコンと同じです。
・肥料は通常より2割ほど少なくします。
・収穫適期から遅れるとスが入りやすくなるので、適期収穫を心がけます。
■参考
・ダイコン 地植えの栽培
・ダイコン プランターの栽培
・ダイコン 袋栽培
・ダイコンの収穫時期
・ダイコンの害虫
・ダイコン 太くならない理由は?