ダイコン 徒長

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ダイコン 徒長

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ダイコンの種を播いて育てていると、
ひょろっと弱々しく伸びてしまうことがよくあります

 

 

植物の枝葉や枝葉の節間が長く、むだに伸びる現象を、徒長と呼びます。
ダイコンは発芽直後から徒長の様子が見られることが多い野菜です。

 

ダイコンが徒長する原因は何なのでしょうか。
また、徒長してしまった場合、何か対策はあるのでしょうか。

 

 

[ダイコン 徒長]

 

 

■徒長の原因

 

ダイコンが徒長する原因はいくつかあります。
中には「こんなことで?」と感じる原因もあるかもしれませんが、
チェックしてみてください。

 

 

密に種をまくと、徒長しやすいです

 

 

・種が密集している
ダイコンの種を播く時、播き方はいくつかあります。
1本の播き溝を作って、そこに一列に種を並べる方法、
1か所に複数の種を播く方法、全体的にばら播きする方法です。

 

おそらく1列に播くすじ播きと、
1か所に複数の種を播く点播きで種まきすることが多いかと思います。

 

種まきの方法自体はどれでも構いませんが、問題は種と種の間隔です。
あとで間引きするからと、あまりにも近くに種があると、
発芽する時に近くの芽と競合し、徒長してしまうことがあります。

 

これと同じように、適宜間引きをせずに放っておくと、
だんだんと生長し株間の狭くなった株同士が競合し、徒長の原因となります。

 

・水分が多すぎた
発芽する時に周りの水分が多い状態だと、
芽が水分を吸いたいだけ吸ってしまい、徒長します。

 

種まき後の水やりの具合にもよりますが、一番多いのが長雨による過湿です。
特に秋頃に種を播くと、どうしても秋の長雨に当たりやすくなり、
結果として徒長する株が多く発生します。

 

・日照不足
徒長の原因の中で、最も多いのが日照不足です。
日当たりの悪い場所で管理しているダイコンは、
発芽した後に太陽の光を求め、細く長く伸びてしまいます。

 

・気温が高かった
ダイコンの発芽適温は、だいたい15度~30度とされています。
品種によって多少の違いはありますが、多くの品種がこの範囲に入ります。

 

秋収穫のダイコンを育てる時、暑さがまだ残るうちに種を播くと、
発芽適温よりも高い状態が続くため、徒長してしまいます。
反対に気温が低すぎる場合は、徒長よりも発芽に時間がかかることが多くなります。

 

 

■徒長の予防・対処法

 

徒長してしまうと、その後の生育に多少の影響が出ます。
できれば最初から徒長させないよう、予防するとその後の生育が良くなります。

 

他の多くの野菜は、徒長すると本調子を出せずに終わることもありますが、
ダイコンの場合は違います。

 

徒長したダイコンは、対処すると徒長している状態を改善することができます。
徒長してしまったからといってすぐには諦めず、対処法を試してみてください。

 

・種まきの間隔
すじ播きでも、点播きでもろ、種と種との間隔は1cm以上を目安にします。
それよりも狭い間隔で種を置くと、競合して徒長しやすくなります。
また、発芽した後は、株間を確保するための間引きを忘れずに行いましょう。

 

 

秋の長雨で徒長したダイコン

 

 

・水分管理
ダイコンの種を播いた後は、たっぷりと水やりをしますが、
それ以降は無理に水を与える必要はありません。

 

ただ、土が乾燥してしまうと、発芽が遅れることがあるので、
乾いていたら与えるようにします。
乾燥が気になる場合は、不織布などをべたがけにするのも良いです。

 

ただし、発芽が確認できたら、すぐに不織布をはずし、
光をたっぷり当てるようにしましょう。

 

長雨による徒長は、水分量が多いことと、
雨によって天気が悪いための日照不足が重なって起こります。

 

長雨に関しては、雨除けをして水分がかからないようにし防ぎます。
プランターなどの容器栽培であれば、
軒下など雨の当たらない場所に移動するだけでも、雨除けになります。

*管理人は透明の傘をプランターに設置し雨除けしました。

 

ただ、長雨の場合は日照不足も起こしやすくなるため、
けっきょく徒長することもよくあります。

 

もし徒長してしまった場合も諦めず、対処するか、
間に合えば、もう一度種まきをします。

 

 

少しの徒長であれば、日照を良くし、間引いて土寄せするとがっしりとしてきます

 

 

・日照条件
徒長を防ぐためには、日照条件を良くすることは欠かせません。
発芽直後の徒長を防ぐために以外にも、
太くて立派なダイコンを育てるためには、日照不足は避けます。

 

畑で育てる場合も、プランターなどの容器で育てる場合も、
できる限り日当たりの良い場所を選ぶようにします。

 

できれば午前中~午後3時頃まで、しっかりと光の当たる場所が良いでしょう。
容器栽培の場合は、時間帯によって移動させ、光を当てるという方法もあります。

 

また、ベランダなど囲いになっている場所では、
低い位置に容器を置くと、直射日光が当たらず日照不足になりやすくなります。
そんな時は、台などの上に容器ごと置くと、光が当たりやすくなります。

 

すでに発芽して徒長してしまっている株も、
できるだけ早い段階で日当たりの良い場所に移動させることで、
その後の生育を回復させることができます。

 

ただ、地植えにしている場合は、移動が難しくなるので、
種を播く前に場所を吟味しておく必要があります。

 

・温度管理
特に夏の終わり~秋にかけて種を播く場合、高温による徒長が増えます。
適期よりも早くに種を播くのを避け、気温が落ち着いてから種を播くのがポイントです。

 

種まきの適期内であっても、気温が高くなりすぎる可能性がある時は、
寒冷紗をかけるのがお勧めです。
日差しを遮ることで、気温が上昇しすぎるのを防ぐことができます。

 

 

土寄せも大切です

 

 

・土寄せ
徒長してしまったダイコンは、土寄せによって改善することが多いです。
徒長して曲がって倒れたままにしておくと、泥跳ねから病気に感染したり、
ナメクジなどの害虫の被害を受けたりする可能性も高くなるので、良くありません。

 

徒長している芽をよく見てみると、
双葉の付け根が地面から離れているのが分かります。

 

徒長して倒れかけているものや、すでに倒れているものは、
双葉の付け根部分まで土を寄せることで、株が立つようになります。

 

だいたい根の直径が2cm以上になるまでは、根が露出するたびに土寄せをして、
株が倒れたり曲がったりしないように調整しましょう。

 

株が大きくなってきた時、日当たりも改善されているようであれば、
時間は多少長くかかっても、収穫までこぎつけることができるようになります。

 

■参考

・ダイコン 地植えの栽培
・ダイコン プランターの栽培
・ダイコン 袋栽培
・ダイコンの収穫時期
・ダイコンの害虫
・ダイコン 太くならない理由は?



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