春、夏、秋冬大根の特徴と食味
おでんのダイコンも美味しい!
ダイコンは季節によって「春大根」や「夏大根」というように、
呼び名が変わることがあります。
どれも同じダイコンではあるものの、実は違った特徴を持っています。
夏大根や春大根、秋冬大根の特徴と味わいをご紹介します。
[春、夏、秋冬大根の特徴と食味]
■春、夏、秋冬大根の特徴と食味
ダイコンは冬が旬というイメージが強いですが、
実はスーパーなどでは1年中店頭に並んでいる野菜の1つです。
地域によって栽培時期を変えることができるということもありますが、
実は季節によって栽培される主な品種が異なるのです。
ダイコンには多くの品種があり、季節に合った品種が栽培されています。
おおまかに分けると、春大根・夏大根・秋冬大根の3つがあります。
育てられる品種や季節によって、味や食感が異なるので、適した調理法も異なります。
今年はぜひ、季節にあったダイコン料理を楽しんでみてください。
春大根は、漬け物においしいです
・春大根
春大根は、冬の始め頃に種まきをして、冬を越えて春に収穫するダイコンです。
寒い冬の間、煮物などで大活躍するダイコンですが、ある一定の時期を越えると、
煮物にしてもいつものおいしさが出にくくなることがあります。
それは寒さが緩んで、温かい煮物が恋しくなくなったからではなく、
ダイコンの種類が変わったのかもしれません。
3月頃から出回るようになる春大根は、煮物などの煮込み料理より、
生食に向くダイコンへと性質が変わります。
そのため、煮物にするよりも、漬物やサラダ、大根おろしにする方が、
おいしく食べることができます。
冬に出回るダイコンに比べると、辛みが強いのが特徴です。
・主な品種―二年子・時無し・若春
夏大根のステーキも旨いですね
・夏大根
春に種を播いて育て、夏に収穫するダイコンです。
春大根と良く似ていますが、春大根よりもさらに辛味が増し、硬さも加わります。
硬いといっても、繊維が強すぎるということではありません。
水分がないわけではないのですが、肉質がよく締まり、
コリっとした食感が加わるようになります。
春大根と同じように、サラダや大根おろしにするとおいしいですが、
さらに炒め物にも使えるのが夏大根の特徴です。
厚めに切って下茹でした夏大根の表面を、焼き色がつくまでじっくりと焼き、
大根ステーキにするのも美味でお勧めです。
炒め物やステーキにする時は、
焼き始めてすぐに塩を加えて味付すると、水分が出てきてびしょびしょになるので、
火が通って焼き目がついてから味付けするのがポイントです。
・主な品種―美濃早生系
ふろふき大根、じゅわ~っとおいしいです
・秋冬大根
秋から冬にかけて収穫できるダイコンを、秋大根や冬大根と呼びます。
人によっては、秋冬大根とまとめて呼ぶこともあります。
秋冬大根の特徴は、なんといっても煮物に向く品種が多いことです。
繊維が柔らかく、かつ煮崩れしにくい性質があり、たっぷりと水分を含んでいます。
年間を通して、ダイコンが一番みずみずしく、柔らかく感じるタイプではないでしょうか。
中心まで火を通した秋冬大根は、
煮汁の味を吸い込み、口に含むとじゅわっと水分が広がります。
おでんやふろふき、田楽など、煮込んで作る料理に最も合うダイコンです。
・主な品種―練馬丸尻・宮重系
■参考
・ダイコン 地植えの栽培
・ダイコン プランターの栽培
・ダイコン 袋栽培
・ダイコンの収穫時期
・ダイコンの害虫
・ダイコン 太くならない理由は?