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方領

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方領

 

 

方領は、愛知県で古くから栽培されてきた、伝統野菜の1つです。
現在、主に流通しているダイコンと比べると、見た目が少し変わっています。

 

一般的なダイコンといえば、まっすぐに伸びた長い根をイメージします。

 

現在はこのまっすぐ長いダイコンが主流となっていますが、
固定種とよばれるダイコンの中には、
長くまっすぐなダイコンとは違う形をしている場合もあります。

 

方領は、葉から肩の部分だけを見ると普通のダイコンですが、
肩から先端に向かって、徐々に細くなっています。

 

一般的なダイコンは、肩から先端までの太さがあまり変わらず、スラリとしています。

 

それと比べると、方領は先端がかなり細くなり、しかも中腹から曲がっているため、
まるで牛の角のような形をしています。

 

普通のダイコンと違った形も、魅力の1つなのです。

 

また、現在主流となっているダイコンは、肩が緑色になる青首系です。
けれど方領は、肩から先端まで、根の全体が真っ白です。

 

もちろん、皮の内側の肉色も純白です。

 

根の先端がかなり細くなっているため、
他のダイコンと比べると可食部が少ないように見えますが、

根の長さが40cm~45cmほどもあるので、可食部は十分あります。

 

しかも肉質は緻密で上質なので、
煮物にすれば柔らかくみずみずしく煮えて味もよくしみこみます。

 

もちろん、ダイコンおろしやサラダ、漬物といった生食でも楽しめます。
見た目は変わっていますが、料理にはオールマイティーに使えるのです。

 

少し変わったダイコンではありますが、育て方は難しくありません。
むしろ性質は丈夫で生育旺盛なので育てやすく、家庭でも育てられます。

 

種まきの適期は秋で、9月頃が最適です。
必要な生育期間は65日ほどなので、年内収穫を目指せます。

 

地面を覆うようにして葉が開帳ぎみに育つので、
根に寒さが伝わりにくく、厳寒期となる1月の収穫も可能です。

 

ただし、寒地のように寒さが厳しい場所では、種まきの時期や収穫の時期が遅れると、
強い寒さによって生育不良になることがあります。

 

その場合は、厳寒期前に収穫を迎えられるよう、逆算して種まきの時期を決めます。

 

 

 

 

[方領]固定種

 

 

■特徴

 

・愛知県で古くから栽培されてきた伝統野菜で、固定種のダイコンです。
・根の長さは40cm~45cmと標準より長く、肩は張りますが先端に向かって細くなり、
途中から曲がっている牛角形をしているのが特徴です。
・肩から先端まで真っ白で、肉色も純白です。
・肉質は緻密で、煮物で本領を発揮します。
・生での食味も良好なので、漬物やサラダ、ダイコンおろしなど用途は広いです。
・葉は立性で丸葉、開帳性なので広がって生育します。
・葉が立派なので硬そうに見えますが、
火の通りが良いのでお浸しや炒め物などに使えます。
・耐寒性が強く、葉が広がって根を守るように育つので、秋まきに向いています。
・生育期間は65日ほどで、9月頃に播種して、
翌年1月くらいまでに収穫する作型に適しています。
・丈夫で育てやすいので、家庭でも栽培にチャレンジできます。

 

 

■栽培

 

・基本の育て方は、一般のダイコンと同じです。
・寒地で栽培する場合は、寒さが厳しくなる前に収穫期を迎えるよう、
種まきの時期を調整します。

 

■参考

・ダイコン 地植えの栽培
・ダイコン プランターの栽培
・ダイコン 袋栽培
・ダイコンの収穫時期
・ダイコンの害虫
・ダイコン 太くならない理由は?

 

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ダイコンの品種