干し理想
干しダイコン
干し理想は、タキイ種苗株式会社が販売している、ダイコンの品種です。
ダイコンは色々な料理に使えますが、干し理想はたくさんに最適な品種です。
そんな干し理想には、どのような特徴があるのでしょうか。
・たくあんに最適な形状と肉質
ダイコンにもたくさんの品種がありますが、これほど名前が特徴的なのも珍しいです。
干し理想は、その名前の通り、干すことに特化したダイコン品種です。
干すといっても、切り干しダイコンなどがありますが、中でもたくあんに適した品種です。
たくあんは、漬ける前にダイコンを干すという工程があります。
干して水分を抜くことによって、保存性が高まり、また味が入りやすくなります。
干し理想は、根の形が全体的に細長く、首も細いので水分が抜けやすく、
干す工程にぴったりの形状をしています。
また、干した後の漬ける工程においても、
細長く柔らかい質感から漬け樽に収めやすく、扱いやすいのが特徴です。
根の長さは45cmほど、重さは700g~800gほどになります。
一般的なダイコンの長さが40cmに満たないことが多く、
干し理想はそれよりも根がスリムなため、見た目はかなり細長い形をしています。
練馬系のダイコンなので、青首のように緑色に変化することがなく、
首から先端まで真っ白です。
もちろん、肉色も白色なので、漬けた後も白い状態を維持でき、
かつ色を入れる場合でもキレイに入ります。
肉質も硬く緻密なので、干して漬けた後の食味も良く、保存性も高いです。
・密植栽培がねらい目
根が細長いため、株間を広くする必要があるように見えますが、
意外なことに密植にも向いています。
葉の幅としては、特別狭くありませんが、長さがコンパクトなため、あまり広がりません。
根自体もスリムな体型なので、株間を広くとるよりも、
密植して株数を多く栽培した方がうまくいきます。
栽培に必要な日数は、だいたい80日が目安となります。
さらに長く畑に置くことで、根の長さは50cmほどに、
重さも1.5kgまで育てることができます。
ス入りも遅く、じっくり育てることで十分な大きさも出ますが、
収穫後の干す期間や漬け作業の効率などを考えると、
80日程度で収穫するのがお勧めです。
ほどほどのサイズで収穫することで、大物よりも早めに収穫ができ、
それ以降の作業も早めに開始できます。
栽培時期は、エリアに関わらず秋まきが基本となります。
寒地なら8月中旬~8月下旬、中間地なら8月下旬~9月中旬、
暖地なら9月中の播種が可能です。
一般的なダイコンと比べると、栽培期間が長めです。
収穫したい時期を先に決定し、逆算して種まきの時期を決めると、失敗が減ります。
[干し理想]タキイ種苗株式会社
■特徴
・干したくさん専用のダイコン品種です。
・根の長さは45cm、重さは700g~800gほどになります。
・根の形は練馬系で、首が細めの細長いタイプです。
・練馬系なので、首から先端まで真っ白な色をしています。
・肌はつるりとしていて色白です。
・肉色も純白で、漬けた後の変色も少なく、色を入れる場合もキレイに映えます。
・肉質は硬めで緻密なので、保存性が高いです。
・細長い形と首の細さによって、干しに適しているだけでなく、
干した後の漬け作業もスムーズです。
・秋まき栽培に適した品種です。
・寒地では8月中旬~8月下旬、中間地では8月下旬~9月中旬、
暖地では9月の播種が可能です。
・収穫までは80日が目安となります。
・ス入りが遅いので収穫適期である80日以上畑に置くことが可能です。
・80日以上畑に置くことで、根の長さ50cm、重さは1.5kgまで育てられます。
・葉があまり大型にならないので、密植栽培が可能です。
■栽培
・基本の育て方は、一般のダイコンと同じです。
・根がかなり長くなるので、栽培前にきちんと耕しておきます。
・密植栽培をして播種後80日で収穫することにより、扱いやすいサイズ感に育てられます。
・栽培期間が長いので、播種の時期は収穫したい時期から逆算して決めます。
■参考
・ダイコン 地植えの栽培
・ダイコン プランターの栽培
・ダイコン 袋栽培
・ダイコンの収穫時期
・ダイコンの害虫
・ダイコン 太くならない理由は?