ダイコン トウが立つとは?
ダイコンの花とつぼみ、愛らしい雰囲気です
[ダイコン トウが立つとは?]
■トウが立つとは?
ダイコンに限らず、野菜の育て方などの本やネットを見ていると、
「トウが立つ」や「トウ立ち」という言葉が出てきます。
トウ(薹)とは、「花茎」のことで、トウが立つとは、
蕾が出てきたり、花茎が伸びて花が咲いた状態のことを指します。
トウが立つと、野菜の場合は繊維が硬くなったり、筋張ったりして、
食味がとても悪くなってしまいます。
さらに、どのような問題があるのでしょうか?
食べ時=旬を過ぎた状態といっても良いでしょう。
人間に対しても使うことがあり、何かの適齢期や盛りを過ぎた状態を指します。
つぼみのうちなら美味しく食べられます
ダイコンに咲いてますね!
■ダイコンのトウが立つと?
ダイコンの場合、トウが立つと花茎が伸びて蕾が出てきます。
そのまま放っておくと、白い花が咲きます。
こうなると、もう本来の食用部分であるダイコンの根は、
繊維が硬くなり、筋張ってしまいます。
さらには中心に空洞ができ、いわゆる「スが入った」状態にもなります。
硬くて筋張っていて、中心に空洞があいたようなダイコンは、
本来のダイコンの瑞々しさがなく、食べても美味ではありません。
生でも火を入れても、繊維が硬く、スが入ったことで水気もなくなり、
ダイコンの甘みや辛みといった独特の味がなく苦みが出ることもあります。
収穫時を逃してしまい、トウが立ってしまったダイコンは、
食べることを諦めた方が賢明です。
ただし、花茎と蕾の部分は、菜の花のように食べることができます。
蕾が開かないうちに摘み取り、茹でて和え物などにすると、おいしいです。
放っておくと種ができます
■トウが立つ理由
ダイコンが花を咲かせるには、きっかけが必要です。
そのきっかけは、低温に一定期間当たることです。
0度~5度の低温に一定期間当たることにより、ダイコンは花芽を分化しはじめます。
この花芽を分化は、ダイコンのどの生長段階でも起こるものなので、
根が太る前にトウ立ちしてしまうことになります。
トウが立ってしまうと、根の生長も止まってしまうので、
いつまで待っていても根が伸びたり太ったりすることはなくなってしまいます。
ダイコンの品種による植え付け適期をまもるようにしましょう。
*画像提供=草花写真館さま
■参考
・ダイコン 地植えの栽培
・ダイコン プランターの栽培
・ダイコン 袋栽培