ダイコン 短根
品種の特性として、短いダイコンもあります
ダイコンといえば、スラリと伸びた根が特徴です。
もちろん、聖護院大根などの、いわゆる丸ダイコンと呼ばれる品種は、
根は長くなく、カブのような丸い形をしています。
けれど、やはり一般的なダイコンのイメージといえば、白くて長い根です。
ところが、栽培していざ収穫してみると、本来よりも根が短いことがあります。
こういった短い根のダイコンを、短根と呼びます。
ダイコンが短根になるのは、なぜなのでしょうか。
[ダイコン 短根]
■主な症状
・根が短い
短根の状態になったダイコンは、文字通り根が短い状態で収穫されます。
ダイコンにもたくさんの品種があり、品種によって、
どれくらいの長さのダイコンが収穫できるのかが変わります。
スラリと長いダイコンが収穫できる品種もあれば、
ミニ大根と呼ばれる、元から根が短い品種もあります。
どのようなダイコンを栽培したとしても、本来伸びるはずの根が伸びず、短くなります。
長く伸びるダイコンは短く、元から短い品種もさらに短い状態になります。
■主な原因
・乾燥
短根になる主な原因は、乾燥です。
ダイコンの根の先端には、水分を感知する機能が備わっています。
種から伸びた根は、水分を感じ取って、下へと伸びていきます。
ところが、土が乾燥して水分が足りない状態になると、
根が水分を感知できず、下方へ伸びることができません。
下方に伸びないままに生育を続けたダイコンは、
収穫しても根が短いままになっています。
・遅まき
土の乾燥のほかにも、遅まきが原因で短根が発生することもあります。
ダイコンの種まきには、適した時期があります。
品種によっても多少の違いはありますが、市販されているタネであれば、
種袋に播種の適期が記載されています。
その適期よりも極端に遅い時期にタネを播くと、
生育期間が十分にとることができず、根が短いまま収穫することとなります。
■対策
・土壌改良と水管理
短根は、土の乾燥によって起こる可能性がぐんと高くなります。
もし土の水はけが良すぎる場合は、まず土質を改善し、
水もちの良い土を作ります。
ただし、水もちが良すぎると、今度は過湿になるので、
水はけの良さと水もちの良さ、両方をかなえる土を目指します。
また、土の状態が良好でも、水管理ができていなければ、乾燥の原因となります。
特に、畑で栽培している場合、降雨を頼りにしていると、
天候不順によって雨が降らず、水分不足を起こすことがあります。
土の様子を見るとともに、日々の天気をチェックし、
雨が降らない日が続いた時には、特に注意して様子を見ておきましょう。
・播種時期を守る
生育期間をきちんととり、根がしっかりと生長できるようにするためには、
播種の適期を守る必要があります。
栽培するダイコン品種の種袋には、播種の適期が記載されています。
その適期の範囲から大きくはみ出さないよう、種まきを行います。
もし種袋に播種の適期が書かれていない場合は、
品種名を元にインターネットで調べれば、適期を知ることができます。
■判断基準
長く伸びているダイコンを想像して引き抜いた時、根が短いととてもガッカリします。
そんな残念な気持ちにならないためにも、短根になる原因を取り除き、
予防しておくと良いでしょう。
■参考
・ダイコン 地植えの栽培
・ダイコン プランターの栽培
・ダイコン 袋栽培
・ダイコンの収穫時期
・ダイコンの害虫
・ダイコン 太くならない理由は?