ダイコン栽培の土作り
美味しいダイコンを栽培するためには、
土の細かさや耕す深さ、肥料など、良い土作りがたいへん重要です
ダイコン栽培では、具体的にどのように土作りを行えば良いのでしょうか。
ダイコンの土づくりをわかりやすくご紹介していきます。
[ダイコン栽培の土作り]
■ダイコン栽培の土作り
ダイコン栽培で土作りをする時に必要な作業は、
耕すことと、堆肥・苦土石灰・化成肥料を加えてよく混ぜることです。
・大根十耕
ダイコンは根を深くまで伸ばし、その根が肥っていく野菜です。
できるだけまっすぐ、曲がりも又根もなく育てるためには、
土をよく耕すことがとても大切です。
ダイコンの又根
根が伸びる途中に石などの硬いものがあると、
硬いものを避けて根が伸びようとするため、
二手に根が分かれて又根になってしまいます。
また、又根にはならなくても、硬い部分を避けようとしたことにより、
曲がってしまうこともあります。
そのため、まっすぐでキレイなダイコンを育てるためには、
小石や土の塊のない土に仕上げる必要があります。
大根十耕という言葉は、ダイコンを育てるためには十回くらい耕すくらい、
一生懸命耕す必要がある、という意味があります。
実際には10回も耕さなくても良いかもしれませんが、よく耕すようにします。
また、育てるダイコンの品種にもよりますが、
長く根が伸びる品種の場合は、できるだけ深くまで掘り返し、耕します。
プランター栽培でも、土作りは大切です
・堆肥
一般的な野菜を育てる時の土作りには、堆肥を入れることが多いですが、
ダイコンはその限りではありません。
もちろん、堆肥を入れる方法もありますが、
もしダイコンを栽培する前に堆肥を入れるのであれば、
必ず完熟のものを選ぶようにします。
完熟しているものの中にも、小さな塊ができている場合があるので、
崩してから加えるようにするのがポイントです。
堆肥を入れる場合は、1㎡あたり2kgが目安となります。
もしダイコンを栽培する前に堆肥を入れない場合は、
ダイコンの前作の土作りの時に、たっぷりと堆肥を入れておくのがお勧めです。
ダイコンの前作を育てている間に堆肥が土に馴染み、
ダイコンを育てる時には塊もなく、堆肥の効果を得ることができます。
ダイコンが伸び伸びと根を伸ばす土壌にしてあげます
・苦土石灰
土の酸度を調整するために、苦土石灰を加えます。
目安としては1㎡あたり100gです。
苦土石灰はあまり多く施すと、土がアルカリ性に傾いてしまいます。
アルカリ性の土でダイコンを育てると、
ホウ素が欠乏して生理障害を起こしやすくなります。
日本の土は酸性に傾きやすいと言われていますが、
環境によってはそうとも限りません。
不安な場合は、酸度計を使って測っておくと安心です。
中性に近いようであれば、無理に規定量の苦土石灰を施す必要はありません。
・化成肥料
ダイコンは肥料があまり必要ないと思われがちですが、
やはり必要な時に必要な養分がないと、思うように根が肥りません。
しっかりと生長させるために、元肥として化成肥料を入れておきましょう。
ただし、根が肥料に直接当たると、根焼けなどの原因になるため、良くありません。
元肥の施し方にはいくつか種類がありますが、
ダイコンの場合は全面施肥が基本です。
畝全体に1㎡あたり150gの化成肥料を加えてよく混ぜておきます。
良い土だと、ダイコンも嬉しそうに太ってくれます
■大根栽培の土作りのコツ
ダイコン栽培の時の土作りには、大切なコツが2つあります。
1つは土に塊を残さないこと、もう1つは種まきの2週間前には土作りにとりかかることです。
・塊を残さない
土作りの際に最も注意したいのが、土の中に塊を残さないことです。
色々な作物を育てた後の土であっても、
不安なら一度中目のふるいにかけてみるのも良いでしょう。
・種まき2週間前にとりかかる
土作りは、種まきの2週間前にはとりかかるようにします。
特に堆肥を加えて土を作る場合は、必ず2週間前までには済ませておくようにします。
ダイコンは土の変化にとても敏感です。
堆肥がなじまないうちに種をまくと、
なんとか発芽してもうまく育たず、収穫に至らないこともあります。
堆肥を入れずに土作りをする場合でも、
最低1週間前には土作りを済ませた方が良いでしょう。
もし混ぜてすぐに種まきや苗の定植を行える苦土石灰を使うのであれば、
種まき直前に苦土石灰と肥料を加えて土作りをしても構いません。
■参考
・ダイコン 地植えの栽培
・ダイコン プランターの栽培
・ダイコン 袋栽培
・ミニダイコンの育て方
・ダイコンの害虫
・ダイコンの肥料