ダイコン アブラムシ
ダイコンアブラムシと益虫のナナホシテントウ
ダイコンを育てていると、葉の裏に小さな虫がついていることがあります。
まったく無害な虫がくっついていることもありますが、
実はそれがアブラムシという害虫である可能性もあります。
ダイコンにつく害虫の1つであるアブラムシとは、
どのような害虫でどのように防除すればよいのでしょうか。
[ダイコン アブラムシ]
■害虫について
ダイコンにつくアブラムシには、おもに3種類あります。
ダイコンアブラムシ、ニセダイコンアブラムシ、モモアカアブラムシです。
いずれも体長が1mm~2mmほどで、とても小さい体をしています。
ダイコンアブラムシは、白っぽい色をしていて、
粉をふいたように見えるのが特徴です。
ニセダイコンアブラムシは、
ダイコンアブラムシとは違って暗緑色をしていて、少し粉っぽいです。
モモアカアブラムシは、淡い緑色や赤褐色をしていて、
少し体が透き通ったように見えるのが特徴となっています。
ニセダイコンアブラムシ、アブラムシ類は植物の養分を吸い、ウィルスを媒介します
それぞれに特徴があるので、見分けることもできますが、
被害の出方などはほぼ同じなので、
アブラムシの種類の見分けがつかなくても問題ありません。
問題なのは、それがアブラムシであるかどうかという見分けがつくかです。
アブラムシは卵ではなく幼虫をそのまま産むため、とても繁殖力が強くスピードも早いです。
アブラムシということに気づかず放っておくと、
あっという間にアブラムシが増えて被害が大きくなることもあるので、注意が必要です。
ダイコンアブラムシとニセダイコンアブラムシは、
ダイコンと同じアブラナ科の野菜であるハクサイやキャベツなどにもつくことがあります。
モモアカアブラムシは、アブラナ科に限らず、
様々な植物につくことがあるので、発生源がどこになるかは推測が難しいです。
繁殖力が強いモモアカアブラムシ
・発生時期
4月~6月の春に多く発生するのがダイコンアブラムシで、
9月~11月に多く発生するのが、ニセダイコンアブラムシと、
モモアカアブラムシだといわれています。
■被害の出方
アブラムシは、ダイコンの葉の裏側によく発生します。
最初は1匹しかいなくても、単体でも繁殖が可能なため、
放っておくとどんどん数を増やしていきます。
アブラムシはダイコンの葉の汁を吸って生きています。
そのため、アブラムシの数が増えていくと、
ダイコンの葉から大切や養分が吸われてしまい、色が抜けたように薄くなっていきます。
被害が大きくなってくると、大きなダイコンの葉の裏にびっしりとアブラムシが付着し、
葉は黄変して弱り、枯れてしまいます。
ダイコンは葉によって光合成を行い、生長に必要な栄養を作っています。
その葉がアブラムシによる被害で減ると、光合成量が減り、
思うように生長できなくなります。
また、アブラムシはダイコンがかかると厄介な病気のウィルスを媒介することがあります。
どのアブラムシが媒介するのか、人の目では確認ができないので、
防除を徹底しておくのがお勧めです。
気付くのが遅いと、このような状態になり、駆除が難しくなります
■防除方法
まずはアブラムシを予防し、ダイコンに近づかないようにしておきましょう。
種を播いた後、防虫ネットをかぶせてアブラムシが侵入できないようにしておきます。
万が一の時のため、種を播く時に薬剤を使用する方法もあります。
播種時に使用できる薬剤には、ダントツ粒剤、スタークル粒剤などがあります。
予防をしているつもりでも、いつの間にかアブラムシがついていることもあります。
もしアブラムシがついているのを見つけたら、すぐに対処するようにします。
数が少ないからと放置していると、あっという間に数を増やし、被害が大きくなります。
アブラムシの数が少ない、被害の出ている葉が少ない場合は、
粘着テープがとても便利です。
粘着テープでアブラムシを捕殺するだけです。
薬剤を使用した時の汚れや、薬害を気にする必要がないので、
家庭菜園などではお勧めの方法です。
ただし、薬剤を使わない分、残ったアブラムシが繁殖し、
再び被害が出ることがあります。
アブラムシがいないか、定期的に葉の裏などをチェックすると良いでしょう。
もし粘着テープでは完全な捕殺が難しいほど広がっている場合は、
薬剤を使うことも考えましょう。
・アブラムシに効果的な薬剤
アブラムシに効くダイコン用の薬剤には、ベストガード水溶剤、
ウララDF、アクラタ顆粒水溶剤などがあります。
■参考
・ダイコン 地植えの栽培
・ダイコン プランターの栽培
・ダイコン 袋栽培
・ダイコンの収穫時期
・ダイコンの害虫
・ダイコン 太くならない理由は?