ダイコン 油芯症
ダイコンは、家庭菜園でも意外と人気があります。
まっすぐでよく肥ったダイコンを、家庭菜園で収穫できたら、とても嬉しいです。
収穫したダイコンを見た時、表面には特に問題がないように見えても、
実際に食べようと切ってみると、中には異常が起こっている場合があります。
本来は白いはずのダイコンが、うっすらと黄色っぽく変色していたり、
青く変色している場合は、油芯症かもしれません。
ダイコンに発生する油芯症とは、どのような生理障害なのでしょうか。
[ダイコン 油芯症]
■主な症状
・油じみと青変
油芯症の主な症状は、ダイコンの内部にあらわれます。
本来は白い色をしているはずのダイコンが、油がしみこんだように淡い黄色に変色します。
油がしみたように変色することから、油芯症や油心症と呼ばれます。
また、状態によっては、黄色ではなく、青色に変色することもあります。
そのため、青変症や青あざ症などと呼ばれることもあります。
■主な原因
・栽培環境や管理
油芯症が起こる原因は、栽培している間の環境や、
管理方法が大きいといわれています。
ダイコンがきちんと生育できる、ダイコンが好む環境や土の状態を作り、
栽培中の水や肥料の管理や、間引きや土寄せなどの管理を行うことがベストです。
けれど、天候不順や慣れない作業など、
色々な要因で思うようにできないこともあります。
そのような時に、油芯症が発生することが多いです。
・貯蔵温度
栽培中の環境や管理だけでなく、収穫後の貯蔵管理も原因になることがあります。
ダイコンは、そもそも高温の状態が苦手です。
かといって、低温すぎるのも貯蔵には向きません。
基本的には、20度以上や5度以下にならないような場所で貯蔵します。
ところが、20度以上の高温の場所で貯蔵していると、
中心が青く変色することがあります。
・原因は不明
病害虫や生理障害は、何らかの原因があることがほとんどです。
ところが、油芯症の場合は、特に原因が見当たらない場合もあるのです。
栽培中の環境や管理に問題がなかったとしても、油芯症の症状が出ることがあります。
■対策
・栽培環境、管理の見直し
油芯症の症状が出たら、まずは栽培中の環境や管理の見直しを行いましょう。
土の質や栄養状態が悪ければ、症状が出やすくなります。
また、ダイコン栽培に適さない高温や、水や肥料切れなども原因になります。
ただ、特に環境や管理に問題がない場合でも、症状が出ることはあります。
特に問題がないのに、同じ品種を何度栽培しても症状が出るようであれば、
一度品種を変えてみるのもお勧めです。
・貯蔵中の温度管理
家庭菜園でダイコンを栽培するなら、それほど多数の株を育てないケースが多いでしょう。
それでも、一気に収穫してすぐに使いきれないのであれば、貯蔵環境を考えましょう。
収穫した後、高温にならない場所に貯蔵するのが一般的です。
けれど、冬の間であれば、土に埋めるという方法もあります。
■判断基準
油芯症は、ちょっとしてことでも発生する生理障害のため、よく目にします。
症状が出ているものも、食感が悪くなっていなければ、
特に変色部分を取り除く必要もありません。
■参考
・ダイコン 地植えの栽培
・ダイコン プランターの栽培
・ダイコン 袋栽培
・ダイコンの収穫時期
・ダイコンの害虫
・ダイコン 太くならない理由は?